対象までの距離   @広島市現代美術館


たとえばAという人物とBという人物が対話していたとする。A、Bとの距離は物理的な距離か、それとも心理的な要素か、あるいは・・・( You Tube 横浜美術館からの引用)

『God Bless America』は何トンもの粘土で動物の顔を創った作品だ。作品が制作された時期は9.11の頃らしい。聳え立つ粘土の塊はまるでタワーのようだ。いわずとしれず、エンパイア・ステイトビルを彷彿させる。
広島の展示にあたり、美術館に身の丈ほどの大量の粘土場が併設される。高嶺格の作品の感覚に触れるという企画らしい。
さて、広島現代美術館からさほど遠くない位置に原爆ドームがある。
エンパイア・ステイトビル、原爆ドーム、この二つの建築物は私たちに何の遺産として残したのか。外国で起こる事象はとおくてよくみえない。日本で起こった事実ですら過去の遺産になりつつある。が、時代とともに私たちは存在している。
2011年4月23日〜7月10までの巡回展示。


(上)『God Bless America』2002/映像作品(8`18``)
(下)『A Big Blow-job』2004/映像インスタレーション